K-H. Rieder先生70歳誕生学会

9/12-14に「From Reciprocal to Real Space」と題して、"Berlin Symposium on Surface Science"なる学会があったのですが、これは実は自分の恩師であるK-H. Rieder先生の誕生会をしようという先生には秘密の企画で、発表者は全員Rieder教授のグループOBなのでした。


写真のRieder先生のうしろには今回の幹事IBMG. Meyer, Ohio大学のS-W. Hla教授がうつっていますが、彼らをはじめ、各国からビッグネームが集まり、刺激的なトークばかりでした。こんなにも多くのよい研究者を輩出してきたということには、ほとんどあっけにとられます。多くがSTMの発表の中、自分は恐れ多くも「From Real to Reciprocal Space」と題してHe散乱の有機分子層研究について発表してきました。


Riederグループは低温STMの仕事が大成功をおさめてきましたが、それと並走してHe原子散乱で表面を見てきていたことは自分は重要だと思っています。Rieder先生は「k空間は再びかえってくる!」とよくいっておられました。まだ漠然とですが、少なくとも自分にとっては逆空間はそのうち本当に大事になってきそうな気がしていて、特に多要素の自己組織化系と絡めていかなきゃいけないとおもっています。


地球の反対側に起居していては先生ともなかなかお会いできないので、ノートにサインをいただきました。「He散乱のFranz Lisztへ」と、即興でとんでもなく詩的なことばをいただき、とてもうれしかったのです。しかし自分なぞが本当に"Liszt的な"良い実験が出来るようになるには何十年かかるのかさっぱりわからないけど、精進を続けていかなければと、心底思います。 (山田)