NIMSから装置移設

NIMSから様々な装置を移設しました!
かなりしんどかったですが。


思えば山中鹿之介が「我に七難八苦を与え給え」と月に祈った話をはじめて知ったのはのび太の父の有名な説教シーンであったとおもう。それ以来か知らないけど、割に合わない仕事を(あえて楽しんで)するということにはそうとう大切であろうという偏見を持っています。


何年か前、未来の農業の新たな可能性を考えるだか何だかのテーマで某有名私大なんとかキャンパスの学生と(なぜか)焼畑のワークショップをやったことがあって、そこで某有名私大なんとかキャンパスのエリート学生は畑で新たなイノベイティブなビジネスの計画を雄弁に語りつつ、だがヒールと革靴とネイルの彼や彼女は畑の真ん中でそもそも焼畑には手も足も動かす気がないのかスマホでゲームしてるのもいる。不得意な無駄なことはせず、確かに効率がいい、のかもしれない。しかしこの方たちは未来に使えないだろうなと思った。


結局、最低限の努力で最大限の結果を得る、みたいな、"割にあう"ことは、逆に割に"しか"あわないのであって、昨今社会や会社はやたらイノベーションやブレイクスルーなど言いますが、これらはそもそも凡人の努力の範囲を超える、すなわち割にはあってないことなので、こういうのが求められる以上、割にあうことしかしないという姿勢は、その時点で負けポジションかもしれません。


大学でも、どうせわざわざ"勉強"とかいうそもそも割に合わないことをしに来たのなら、勝ちポジションを身につけられたら良いと思われます。そしてそれは割に合わない仕事の中にしかないような気がする、と、まったく割に合わないような装置移設作業をしながら思いました。
 (山田)